kijifuのブログ

なんやかんやのアレ

パパって呼ばれてるけど本当は父ちゃんがいい

GWが終わってしまったボクちゃんのかわいいGW辛いよう泣いちゃうよう



まあしょうがねえか。笑



と、いうわけでですねー。我が家は共働きで嫁ちゃんが接客業をしてるのでこのGWは私が半分以上、日中は娘と一緒にいたんですよ。普段も仕事が早く終わる方なので、晩ごはん作ったり一緒にお風呂入ったり、土曜や日曜は娘と2人で過ごしたりはするんですが、何日も続くとやっぱり全然違う!マジで違う!何が違うか?これ!



GW、日中を娘と2人で過ごして分かったこといろいろ♡






1日、2日と毎日は違う』


さっきも言ったように土曜だけ、日曜だけ、土日だけ2人で過ごすとかは割とあったけど、これが3日以上続くとやっぱり違うね。

悪い言い方をするとね、娘が調子に乗り出す。笑

2日ぐらいだとね、やっぱり娘も張り切るというか、良いところを見せようと頑張ってくれるんよね。でもこれが3日以上になるともう素が出るというか。もちろんママがいなくて寂しいのもあるし、こっちもそこまで長く2人でいることに慣れてないのもあるけど、なかなかやんちゃというかしんどいっす。笑

あと毎日思う「今日なにしよ。どこ行こ。昼ごはんどうしよ」ってめっちゃしんどい!笑





『家事と育児の両立はかなりキツい』


うちの娘は睡眠が浅いというか短時間しか寝なくて、めっちゃくちゃ動いても昼寝あんまりしないし、夜も寝つき遅いし、朝も早い。なのに元気!だから早起きして先に洗濯やらしとくってのも難しくて。

嫁ちゃんが9時ごろには出勤するけど、それまでは娘も寂しがるし出来るだけ3人で過ごしたいんですよねー。

ただそこから洗濯、食器洗い、掃除機をしてたらあっという間に昼になっちゃう。だからって公園やらに行くのをやめると昼寝しない。公園に行って昼寝の合間に家事しようとしても、うちの子は添い寝じゃないと寝ないし、寝てもすぐ起きるし、添い寝してたら寝ちゃうし。そして溜まっていく洗濯物、洗ってない食器、砂利っぽくなっていくフローリングやらなきゃいけないって分かってるんだよ!でもできないんだよ!あと毎日になると昼メシまじでめんどくさい!おい旦那ども!洗濯が溜まってるとかメシが手抜きとか部屋が散らかってるとか、「そんぐらいの事」でイライラすんじゃねえ!





『ふたりきりって結構大変』


いや、良いときは良いのよ。楽しいし、かわいいし。でもやっぱり親である以上「言わなあかん事」とかはあるわけで。そうなると娘はヘソを曲げて泣き出したり、ママがいない事で寂しくて泣き出したりされるとねー。まいっちゃいますよねー。娘は悪くないって分かってるし、うまく伝えられないこっちも悪いんやけど、ついイライラしてしまって。

そうなるとふたりきりっていう空間はやっぱりどうしても息が詰まってしまう。なんとか機嫌をとろうとしても応えてくれないとなおさらね難しいよねそれで思ったのがこれ。




『パパ友めっちゃ欲しい!!』


ふたりきりの空間も悪くはないけど、やっぱり共感し合える、理解し合える人がいるって本当に大事!それに子ども同士で遊んでくれてるだけで親ってめっちゃ助かる!その間にお互いの話ができる!これで救われてる人はかなり多いと思う!めんどくさい付き合いがあったり、範囲を広げすぎたらややこしい問題も起きるんやろけど基本的にはめっちゃ大事よこれ!旦那ども!ママ友ランチはただ遊んでるだけじゃねえぞ!あの時間めっちゃ大事!ただしそれでいくら使うか、どんな人付き合いするかもめっちゃ大事!笑





『子どもをどれだけ見てるかは親によってマジで違う』


あのー、ね。何日も公園に行くようになるとね、1日だけとかよりもいろんな人が気になるというかはっきり言って、子どもを見てない人おるよね!

子どもが危ないことしてるのにずーっと携帯いじってる人とか、他の子どもに迷惑かけてんのにずーっとママ友やら身内と話してる人とか。そしてその場合、もれなく子どもがちょっとクセが強かったりする。砂場ですっごい激しく遊んでて、まわりの子に砂を飛ばしてる子どもの親が全然見てなかったり、遊具の順番をまったく変わらんかったり、滑り台を逆走する子どもの親がずっとママ友と喋ってたり、乱暴な言葉遣いの子どもの親が子どもに暴言放ってたり。環境が悪いだけで子どもには罪はないって分かってるから、基本的には何も言わないようにしてるけど、自分の娘が危ない思いをしたらやっぱり言ってもイマイチ響いてないよね親は見てないからもちろん謝罪もなにもないよねあれすっごい嫌。





『やっぱり娘はかわいい♡』


いろいろ言いましたけどね、しんどいこともあったけどね、やっぱりかわいいよ。自分の子ども。毎日ちょっとずつ出来る事が増えてるし、だんだんと言ったら分かってくれる時も出てきたし。




思い返せば叱ってしまった時も、イライラしてしまった時も、すっごい自分なんかを頼ってくれて、好きって言ってくれて。毎日反省することばっかりやったなー。ママと離れて、いつもと違う日々になって、きっと1番寂しいし不安なのは娘だったのにね。パパの事いっぱい助けてくれてありがとう。君のおかげですっごい楽しい連休やったよ。




あー!さみしー!娘とふたりが多くてしんどい事も多かったけど、何倍も楽しかった!めっちゃ幸せやった!

世の中の旦那さん!思うことがいろいろあんのも分かる!すっげー分かる!でもさ、子どもが毎日元気で健康に育ってるって、当たり前やけど当たり前じゃないわけですよ!だからとりあえずそれでいいやん!部屋が汚くたって、床に砂利がすごくたって、レゴ踏んでめっちゃ痛くたって、子どもが死ねわけじゃないんやから!すごいよ!ママは!子どもってすっごい体力吸うから!蚊より吸うから!







だからこれ読んだ旦那さん!






子どもがいる旦那さん!!








明日、ママにプリン買って帰ってね♡

弱男

中三の頃。ひねくれてた私は、みんなが聴いてるいわゆる「J-pop」ってやつが好きになれなくて、なーんか違うと思ってて。そんな時に友達が貸してくれた、「ガガガSP」とかいう変なバンドのアルバム「卒業アルバム」

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このアルバムに入ってた「弱男」という曲に当時の私は見事にぶち抜かれてしまった。




行けよ男達、山を越え谷を越え、

中途半端なまま突き進めそれが人間だ

言いたい事があればその場で叫ぶんだ、

後で土下座でもすりゃいいさそれが人間だ


本当にそんな事出来るならば

いちいち歌で言う事はないだろう

だから僕はせめて歌っている時だけでも

自分の感情を表に出してやるんだ



こんな歌詞の曲があるなんてまったく知らなかった。そうなんだよ。そもそも歌なんてのは「いちいち歌で言う事はない」事ばっかりなんだよ。



例えばさ、好きな人に「好き」って言える人にラブソングはいらないと思うんだ。

嫌いな奴に「嫌い」って言える人にパンクロックはいらないと思うんだ。

私がJ-popに違和感を感じてたのはそういうところだったんだと思う。好きな人に好きって言えそうな人がラブソングを歌ってたりとかね。なーんか嘘っぱちに聞こえてたんだと思う。もちろん自分がひねくれてたのもあるけど。


あれから随分と時間が経ったけど、やっぱり思う事は同じ。それどころか、それは音楽に限ったことじゃないなと思ってる。


音楽や文章、アートってのは、私の考えでは弱者の味方であってほしい。

いつもなんだかモヤモヤして、どうしようもなくて、でもどうしていいか分かんなくて。

そんな人達が唯一「最強」になれる武器であってほしい。好きな人に好きって言える、嫌いな人に嫌いって言える。自分はこう思ってると言えない人が、自分はこうだと言える。どんなブッサイクでも、とびっきりロマンチックになれる。世界一のイケてる人間になれる。ひきこもりだって世界を旅できる。毎日つまんない日々でも、ハラハラドキドキできる。

だから音楽は素敵なんだ。文章やアートは素敵なんだ。



それでも、その中でも私はやっぱり音楽が好きで、一度はみんなライブハウスでライブを体感してほしい。

日常において、楽しんで汗だくでぎゅうぎゅうの中で他人と押したり押されたりして揉みくちゃになる事ってある?自分の頭上から人が転がってくる事ってある?他人の頭上を転がる事ってある?

辛いことやしんどいこと、死にたいことばっかりでも、その空間ではみんながでっけえ音の中ででっけえ声を出して、拳を上げてひとつになる。たった数千円で数時間だけ無敵になれる。ありえない事が起こる。

だからライブは楽しいんだ。



ライブハウスに行った事がない人は、一度は行ってほしい。できればとびっきり激しいバンドがいいなあ。きっとあなたの何かをぶちこわしてくれるから。あなたの身体のどこかを、誰かの汗かなんかわからん匂いでめっちゃくちゃ臭くしてくれるから。そん時にあなたはきっと思うでしょう。







「もう二度と行かない」って。







大丈夫。それが正常です。笑

いわゆる自慢話

「愛せるモノを、持たないか?」


これは本町にあるレザーショップ「スナワチ」さんのスローガン。愛せるモノお気に入りのモノ、思い入れがあるもの、作り手の思いが詰まったもの愛せるモノの捉え方はいろいろあるけど、共通して言えるのはきっと、長く大切に使いたいと思えるモノだと思う。自分にとってそれは何だろうと考えた時に、私は少しでも自分のモノに関わってみたいと思ってしまった。



と言うわけで今回こちらのスナワチさんにて、スナワチの社長、前田将多さんと、併設されている工房にて作られているレザー職人、big mouse jimmyの後藤優太さんのご協力いただき、財布作らせてもらいました。笑

もちろん手伝ってもらいながら、やってもらいながらですが、なかなか沢山の事をやらせてもらったのではないでしょうか。

本当に貴重で楽しい体験をさせていただいたので、こりゃ自慢するしかねえなと思ったわけですよ。

だからこれ今からただの自慢話なんで。笑

財布ができるまでの工程が知りたい方と、私の自慢話が聞きたい方は見てってね♡




さて、まずは出来上がりをご覧ください。

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うわぁ。たまらんわあ。この滑らかな質感。綺麗なレザーの青と、色味を合わせた水色の縫い糸。このフラップ部の滑らかな曲線。ずっと見てられるわあ。












あ、すいません。見惚れてました。

え?中味も見たいって?しょうがない子♡

そこまで言うなら特別よ♡

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うわぁ。たまらんわあ。鮮やかな外見に対しての中は落ち着いた焦げ茶。大きなコインケースと、カードがたっぷり入る中味。取り出しのストレスがないように大きく開くように作られたマチ。差し色の鮮やかなオレンジ。

ずっと見てられるわあ。
















あ、すいません。見惚れてました。



この財布、フルオーダーでございます。すべて自分で決めさせていただいております。

どうだい?カッコいいだろう?最高だろう?

愛しちゃうだろう?

分かる。分かるよ君の気持ち。知りたいよね?もっと知りたくなっちゃうよね?まあまあ、落ち着きなさいって♡






11月の頭頃、私は家族でスナワチさんに伺わせていただきました。目的は後藤さんに財布のオーダーをお願いするため。この財布のオーダー、私が嫁に説得を重ねた結果にいただいた許可なんでもうそれだけで愛せるモノなんですけど。

そのオーダー中で外見をどうする、中味をどうする、縫い糸をどうするやら相談させてもらってる中で、レザークラフトがちょっと気になってた私(やったことはない)がふと「どっかコバ磨きとかできそうなとこだけ、自分でさせてもらう事ってできます?」っという迷惑甚だしいお願いをしたわけです。めっちゃウザいやんこいつ。

しかしそんな無茶なお願いもスナワチのお2人は「ええんやで」「かまへんで」と快諾して下さいました!※多少の脚色あり。





ですがこの時点で後藤さん、なかなかオーダーが溜まっており、私の財布に取り掛かるのは1月ごろ。ええ。待ちますとも。いつまででも待ちますとも!





そして1月!ついに後藤さんとツイッターでこの様な会話が!


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んっ!?型紙から!?そんな所から見せていただけるなんて!!もう大興奮でございますよ。早速DMで日程のご相談をし、あとはその日が来るのを待つのみ!!














インフルエンザになっちゃった♡てへっ♡






いやあ、地獄でしたよ。39.9度とかなに?なにあれ?宇宙?宇宙にいたよあれは。






そして改めて日程を調整し、待ちに待ちに待った当日でございます!

10時にスナワチさんに伺い、後藤さんとお会いしましたよ!後藤さんは仰りました!

「ほな型紙切るところから始めるさかいに、一緒にしよか」※多少の脚色あり。


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えっと私は「できそうなとこ」って言ったようなでもこれはつまり最初からやらせていただけるってことやよなそれってつまり






最高やないか!!





まさに神展開でございます。

レザーやけども神(紙)展開でございます。

\HAHAHA/




まさかの、最初から関わらせていただくことになりました!

というわけで始まった財布作り、まずは型紙を使ってパーツを切り出すところから始まりました。


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型紙を使ってレザーに短い針のようなものを使い、パーツの形をつけていきます。少しでもロスが出ないように気をつけながらも、レザーはどうしても部分によって色味が違うので、その辺を吟味する後藤さん。私は中のカード入れの部分の型を取らせていただいたりしました。

するとなにやら、型紙を使わずに何かを考え出す後藤さん。聞いてみると、今回は財布の形が違うので、またちがう型をとらなければいけないそう。




そうなんです。私、もいっこ無理なお願いをしていたのです。




まずは後藤さんが普段作られている財布をご覧ください。


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うん。カッコいい。



そして次は私がオーダーした財布。


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うん。カッコいい。



じゃなくて。笑



そう!形が違うんです!

後藤さんが普段作られている財布は、ファスナーで閉じるタイプなんですが、私がオーダーしたのはフラップで閉じるタイプなのです!だから型紙がないのです!

うっわこんなん書いといてアレやけど俺めっちゃうざいやん!マジめんどくせえ!この客ちょーめんどくせえ!笑



ですが後藤さんは頭の中に設計図があるのか、それを基に考えて型を取っていました。本当にすごい。




型を取ったら次は裁断していきます。

画像が無いので申し訳ないのですが、後藤さんの革包丁、めちゃくちゃ切れます。大まかな裁断だけさせていただいたのですが、断面がもうね、キレイ。その革包丁を使って裁断している後藤さんは本当にカッコいいです。




パーツが取れたら次は「トコ処理」をします。財布だと小銭入れの内側などはレザーの裏側になるのでこれをしないと傷むのが早かったり、使っているうちに毛羽立ってきたりするらしいのです。なので内側を使うパーツには薬剤を塗りコーティングしていきます。これも画像はないので拾ってきた画像を

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上半分がトコ処理前で、下半分がトコ処理後です。そしてそのままだと手触りが悪かったりするので

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ガラス板を使ってゴリゴリ擦って滑らかにします。そして二度塗りし、二度磨きます。

そうすると本当にもうツヤッツヤで滑らかで最高になるのです。最高なのです滑らかでツヤッツヤで。

ちなみにこの作業をしている時くらいに社長の前田さんは出勤されました。これは特に遅刻とかではなく、僕がオープンの1時間前からお邪魔していたからです。笑




というわけでここからは3人で、後藤さんに作りかたを聞いたり、前田さんとレザーの話や世間話をしながら作っていました。

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それが終われば次はまずは細かいパーツのコバ磨きをしていくのですが

その前に、コバ磨きをキレイに仕上げるために、パーツの断面をまずは紙ヤスリで滑らかにします。この一手間が本当に大切で、断面を直接コバ磨きしたものと、一度紙ヤスリをしてからコバ磨きしたものとではキレイさが変わってくるのです。なのでパーツをひとつひとつ丁寧にヤスリがけしました。




そしてコバ磨きです。

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コバ磨きというのはとても大切な作業で、革の端のほつれや耐久性などの品質だけじゃなく、出来映えや完成度にも関係してきます。

後藤さんのコバ磨きは本当に丁寧で、例えば財布のマチになるパーツの下になる部分や、カード入れの下になる部分、縫っちゃえば見えないようなにもしっかりとコバ磨きをしていきます。本当に大切に作っているし、少しでも丈夫で長持ちするようにという優しさが作業中の後藤さんからは滲み出ていました。





細かいパーツのコバ磨きが終わると、いよいよパーツを縫い合わせていきます!

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まずは両面テープを使ってパーツ同士を仮止めして

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「菱目打ち」という工具とハンマーを使って縫い合わせるための穴を開けます。


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また縫い糸には蜜蝋を塗り、さらにそれをドライヤーで温めて中に浸透させます。

そしてそれを使い、縫い合わせます。

これを繰り返してカード入れをどんどん縫い合わせていきます。

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この縫う作業がね、難しい!縫い方にも針を刺す方向や順番、縫い糸の位置など決まりがあって、それを正しくやらないと縫い目がぶっさいくになってしまうんです。かといって一個一個気にしていたら本当に終わらないし、とにかく地道にやっていくしかない作業なんです!なんとか地道にやっていたのですが、この日の最後の縫い作業でやっちまいましたよ。

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縫い目、失敗してるー!!

分かる人には分かると思うんですが、3箇所くらい失敗してるんです見つけた方には

「テメェ見つけるんじゃねえ!」

って言ってあげるので探して下さい。笑


最後の最後に失敗してしまい、1日目はここで終了しました。

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私が苦戦してる間にコインケースをチャチャっと作っていた後藤さん。いや本当にすごい

んっ?1日目?そうです。1日で終わらなかったの。10時から始めて7時に終わったから、9時間もやってたんですねー。マジで一瞬やった。笑

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この他にも財布のフラップ部のデザインをさせていただいたり、機械での革漉きをさせていただいたり、本当に楽しい1日でした。

後藤さんは「後はやっとこうか?」と優しい言葉をかけてくださったんですが、ここまできたら最後まで関わりたいと思い、もう1日させていただくことになりました。まじで図々しい!俺こいつ嫌い!笑





そして2日目です!今日はなんとジョージ店長もご出勤♡

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前田社長はずっとデレデレでした。笑




この日スナワチさんに伺ったときには、後藤さんがカード入れとコインケース、マチの部分を取り付けて下さっていました。

また、ここまでくるとさすがに出来上がりの見映えに影響が出てくるので、2日目は見させていただくことが多かったです。でもそんな中でも財布のボタンを付けさせていただいたり、縫い作業やコバ磨きをさせていただきました。

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このボタン、自分で付けたんだぜ♡



後はフラップ部を裁断して、全体を縫い合わせていきます。

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曲線を革包丁で切っていく後藤さん。惚れ惚れするほどキレイに切ります。あと切り終わったあとのドヤ顔がすごかったです。笑

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切り終われば菱目打ちをして、いよいよ全体を縫い合わせていくのですが






めっちゃこれ難しいよ!!

少しだけさせていただいた部分、カード入れや青の表面になる部分などでレザーが4枚くらい重なっている部分があるのですが、菱目打ちをしていてもどうしても糸を通す穴がズレている部分があり、それを探したり針を通すのがとにかく難しい!

あまりグリグリやると穴が大きくなって仕上がりが汚くなるし、でも探さないと針が通る穴がないし、前回縫い方失敗したのが怖くてじっくりしたらめっちゃ時間かかるし、分厚くなったレザーに針を通しているとすぐに指が痛くなるし、本当に難しいんです!

ですが後藤さんは本当に布を縫うかのように素早く丁寧に縫っていきます。この姿がカッコよくて。

まさに「職人技」。いったいこれができるようになるまでに一体どれだけの時間を費やし、どれほどの失敗を積み重ねたんだろう。それでも後藤さんはこれからも満足せずに積み重ねていくんだろうなあ。





全体を縫い合わせれば、いよいよ最後の作業、周りをコバ磨きしていきます。

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周りをルーター(ローターではない)という機械で粗く削っていき


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次は粗さの違う2種類の紙ヤスリ(240番と400番だったかな?)を使ってコバ磨きしやすいように滑らかにしていきます。

コバ磨きをする前の面は本当にデコボコ感が一切なくサラサラ!もうこれで完成でもええんちゃう!?ってぐらいのサラサラ!



そしてコバ磨きです!

コバ磨きも丁寧に、一度塗ったところに紙ヤスリをかけて二度塗りです。これ、仕上がりの綺麗さが段違い。みんなレザーの仕上げのコバ磨きは絶対に二度塗りしいや!その前に絶対ルーター(ローターではない)と粗さ変えた2種類の紙ヤスリでサラサラになるまで磨くんやで!


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最後にコインケースのファスナーに持ち手をつければ


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完成でございます!!


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いやーもうね、言葉もないです。言葉とか要らんよ。ずっとニヤニヤしてたもん。それしかできへんもん。感無量ですよ。愛せるモノどころか、愛してやまないモノができてしまいました。



世の中には、財布を作るなんて経験をした人は一体どれくらい世の中にいるんだろう。その中でさらに、ゼロからこうやって関わらせていただき、沢山の時間を費やして作ったことがある人はどれだけいるんだろう。




財布なんて本当は買えば一瞬なんですよ。ネットとクレジットカードを使えば何もせずに買えて、勝手に届けてくれるしね。でもそれは私にとっては便利なだけ。ただそれだけ。そんなことよりも私はこうやって沢山のことを知り、学び、失敗した、人生には何の役にも立たない財布を作った2日間を大切にできる人間でいたい。

この2日間、私には間違いなく最高に贅沢で最高に充実した時間でした。このどうしようもないわがままを快く受け入れて、沢山のことを教えてくれた後藤さん、2日間もお店に居座らせていただき、私の財布作りを一緒に楽しんでくれた前田さん、本当にありがとうございました。2人のおかげで完成した「愛せるモノ」大切にします。


スーンスーンスーン

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今まで自分の人生は



逃げてきてばっかりだなあと



思ってた



中学の頃は勉強から逃げて



遊んでばっかりだったし



受験勉強したくなくて



入れる高校しか行かなかったし



高校卒業後は



就職したくなかったし



かといって大学受験やら



大学でさらに



勉強したくもなかったから



適当な専門学校に行ったし



田舎がいやで



大阪の専門学校に決めたし



就職はちょっとでも



楽そうなところにしたし



その就職先でさえ



しんどくて



転職したし




彼女と別れるのが嫌で




結婚したし




本当に逃げてばっかだなと




思ってた




でも最近




少しずつ




本当に少しずつ




自分を好きになろうと



思ってきて




そしたらどうやら




そうでもないんじゃないかなと



思ってきて




中学の頃は遊んでたけど




その頃の友達とは



今でも仲が良いし




遊びすぎて




どこの高校の推薦も




貰えなかったから




一応勉強して




受験もしたし




大阪での一人暮らしは




学費以外は




仕送りなしで




バイトしてたし




就活も転職も




まあそれなりに



ちゃんとやったし




結婚して




子どもができて




子どもに振り回されながらも




なんとか楽しんでるし




目的が




挑戦だろうが




逃げだろうが




その為にした努力に




嘘はないわけで




なにもそこまで




悲観的になる



必要はないなと




思ったわけ




でもやっぱり




逃げよりも




挑戦のために努力した方が




カッコいいし




何より




純粋に




楽しいんじゃねえかなと




思いまして




これからは




逃げのために



使っていた努力を




挑戦につかって



いければと




つかっていかな



あかんなと




思っております









カッコいいか




カッコ悪いか




っていうのは




他人が決めることであり




カッコつけるか




カッコつけないか




っていうのは




自分が決めること




やらない理由が



山ほどある中で




ひと握りしかない




やる理由を




大切にして




せいぜい




カッコつけて




生きていきたいなと




そんなおっさんに




なりたいなと




三十路男は




これからの事を考えた時




思いました




そして




挑戦といえば




最近




あることに




挑戦いたしまして




その時に




撮らせてもらった写真が




いっぱいあるので




こりゃもう




書くしかねえよなと




思っております




ゆえ




カミングを




スーンさせていだく日を




気長に




めちゃくちゃ



気長に




なんやったら



一回



忘れる



くらい




お待ちくださいませ


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Special Thanks!

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いやあ。

年末でございやす。

誰がなんと言おうと年末でございやす。

大掃除した?うちはしてない。

やりのこしたこと?いっぱいある。

今年の目標?なーんもやってねえ。

こまけえこたあいいんだよ。年末だぜ?

飲もうぜとりあえず。笑




しみじみと今年を振り返ってみると、いろんな人に出会えた年だったなあと、思っておるわけです。会いたかった人に会えたり、行きたかった場所に行けたり、思わぬ出会いがあったり。人見知りの私がこーんなにいろんな人と出会って、いろんな話ができて、たくさん楽しい時間を過ごせて。本当に感謝です。





でね、そんな事をしみじみ思いながら気付いたのがですね。ありがたい出会いって、ぜーんぶ姉が亡くなってからなんですよね。





あの日、朝一の新幹線に乗って姉に会いに行って。どうしようもない、どうしたらいいのか分からない気持ちをホテルでぐわーっと衝動のまま文章にしてみて。





本当はね、あのブログも結構悩んだんです。姉の死をネタにしてるような気がして、こんな事してええのかと。ただのかまってちゃんなのかと。でも今になって思ったのは、かまってちゃんでしたよそりゃ。笑

イマイチ何が起こってるか分からん状況で、何軒目かでやっととれたせまいビジネスホテルで、ひとりぼっちで、こんなクソ重いこと誰に言ったらいいかも分からなくて。

そりゃだれかにかまってほしいわ。笑




でもそしたら本当にいろんな人が読んでくださって、あたたかい言葉をたくさんいただいて。会いたがってくれたり、会ってくれる、いろんなところに誘ってくれる方がいて。






今、ふと思った。この出会いってのは、姉が作ってくれたものなのかもしれない。死んじゃった姉が、俺になにか残そうとしてくれた結果なのかもしれない。まいったな。なんかちょっと泣けてきたぞ。笑





今年出会ったすべての人。

今年から始めたこのブログをいつも読んでくれた人。

ツイッター等で広めてくれた人。

ツイッターでいつも絡んでくれる人。

本当にありがとうございました!

来年からもよろしくお願いします♡






姉ちゃん。

家族が死ぬって、わりとかなり辛いぞ。笑

まだ半年のような気もするし、もう半年のようなきもするし。

なかなかさ、前向きに捉えて生きてるつもりでもさ、ふとした瞬間にはやっぱりいろいろ考えてしまうよ。でもあんたが選んだ事を否定する気はないから。きっと間違ってないから。ちゃんとさみしいときはさみしがるから大丈夫。

あんたのおかげかなんか知らんけど、俺のことを気にかけてくれたり、俺に興味を持ってくれる人が増えたよ。こんなありがたいことはないよ。本当にありがとう。また会いに行くね。




恥ずかしいからもうやめる!笑


皆さま、良いお年を♡

これからの腹ペコの話をしよう

私とマキシマム ホルモンの出会いは、今から14年前、16歳の頃である。

当時はものすごいバンドブームで、中3の頃にゴーイングステディを聴いてズバコーンとやられた私は、そこからガガガSPサンボマスター太陽族メガマサヒデフラワーカンパニーズなど、日本語でロックを歌うバンドやいわゆる「青春パンク」と呼ばれるものにどハマりしていた。生まれて初めて友達と地元の三重から、名古屋のダイアモンドホールというライブハウスに行って観たイベント「SET YOU FREE」でもみくちゃにされ、生で観たライブ、生で観た銀杏BOYZの峯田にこりゃまたズバコーンとやられた私は、とにかく日本語ロックや、フォークなどをアホみたいに聴き漁っていた。





その当時、まわりはいわゆるメロコアがめちゃくちゃ流行っていて、10-FEETエルレガーデンkenyokoyama、ハイスタとか聴いてる人が多かったんやけどあとミクスチャー。DragonAshとかRIZEとか。それらを聴いてるやつはみんないわゆる「イケてる」グループのやつらばっかりで、ひねくれまくってた俺は「何がメロコアじゃ!何がミクスチャーじゃ!日本人が英語つかいやがって!日本人なら日本語で言いたいこと言えや!」って思ってまったく聴いてなかった。

これはひがみでしかなかったんやけど。笑




そんな中である日、友達から勧められてMDで聴いたマキシマム ホルモン。糞盤。もう聴いた瞬間にズバコーンとやられたってことはまったくなかった。だって何言ってるか全然分からんのやもん。笑

何これ?英語?よう分からんわ。みたいな感じ。てゆーか何より聴かせてきたやつがイケてるグループのやつで、こんなやつがええ言うバンドなんかええわけないやん!っていうめちゃくちゃな偏見でしか聴いてなかった。マジでうんこ俺。




そんな感じで、とにかくイケてるやつらを目の敵にし、日本語ロックやフォークばっかり聴いて全然モテへんイケてない学校生活をしてた高2の時に、わりとイケてないグループの友達から、「ホルモンのチケット余ってるんやけどライブ行かへん?」って言われて、わりと二つ返事で「行く」って言った私。結局は人かい!どんだけひねくれてたんや!笑

それが当時ニューアルバムやった「ロッキンポ殺し」のツアー。しかもなんと地元のめっちゃちっちぇえライブハウス。今なら間違いなくプレミアのやつ。笑

多分キャパが100人そこそこぐらいのとこで初めて観るホルモンのライブ。そりゃもうやられちまいましたよ。ズバコーンとね!!笑

ヘドバンしまくって暴れまくって疲れ切って、余韻に浸ってる中で友達と話してた時の事。私が「ホルモンすごいなー。これで歌詞が日本語やったらええのになー」って言った一言。この一言に友達はとんでもない返しをぶっ放してきたのである。




「え?ホルモンの歌詞、日本語やで?」




ズバコーン。




いや、マジでホルモンはイケてるやつのMD以来聴いてなかったし、なんやったらホルモン聴いてるやつ小馬鹿にしてたから、なんも知らんかったんよ。ライブも予習無しで行ったし。クソ野郎やろ?自分でめっちゃそうやと思うもん。笑

そこから私は友達宅に泊まる予定じゃなかったのに無理矢理泊まりにいき全てのアルバム、CDを聴き、歌詞カードを読み、マキシマムザ亮君による曲解説を熟読し、見事にその日3度目のズバコーンをくらい、ズッポリどハマりし、腹ペコになったのであった。





そこからはもうCD全部揃えて聴きまくって、高校卒業して大阪に出てきてからは、ライブが近くであれば応募して、どんどんチケットが取れなくなることにイラつきを覚え、人気になってきて巷に増えだした「マキモン」とか「マキホル」とか「亮くん」とか使うにわかにイラつきを覚え、「なんかよくわかんないけど好き」とか「歌詞とかあんまり意味わかんないけど好き」とか言うにわかにイラつきを覚え、チケットが取れた日にゃあ発狂し、ライブで全てのイラつきやモヤモヤを吹っ飛ばしていたのである。




だからまあ、ダイスケはんの喉の影響で休止した時はショックやったし、ナヲちゃんの2度の出産ではめちゃくちゃ泣いたし、特に2回目なんかはちょうど私のところも嫁が妊娠してたから、その前のナヲちゃんの事とかも読んでて2人で尚更泣いたし。笑

マキシマムザ亮君新型インフルエンザとか痛風の事件では笑ってしまったし(マジ失礼。すみませんww

地獄絵図にも必死で応募したし、腹ペコ統一試験もやったし。イマイチやったけど。林間学校めっちゃ楽しそうやったなー

そんな感じで、まあ好きなのはもちろん大好きやけどめちゃくちゃ詳しい人ほど詳しくもなく、知らん人ほど知らなくもないよう分からんラインの腹ペコなんですよ私は。




そんな微妙なラインの腹ペコの私が最近、ホルモンの書籍「これからの麺カタコッテリの話をしよう」読みました。聴きました。ライナーノーツ、コピー、巻末文、全て見ました。いやあ、これはヤラレタ。




なんか俺らさ、知らん間にグルメになってたんじゃない?ホルモンを好きなくせに、気が付けば自分達がただのロックではもう勃たない、「ロッキンポ野郎」になってたんじゃない?ホルモンに対してすっげえ高級なコース料理を求め過ぎて「これにはきっとこういう目的があるはず」「これの次にはこれがきて、それにはウラがあるはず」とかなってたんじゃね?もしくは勝手に全部分かりきった気になって「亮君マジ分かる」「さすが亮君」という感じで、信者みたいになってたんじゃね?

違うだろう!!ホルモンが、マキシマムザ亮君が求めてるのはグルメ野郎とか信者じゃなくて、クラスメイトだろう!クラスメイトってのはいちいち人の行動のウラを読んだり深読みしたりとか、何にでも「すげえ分かる。さすが。」みたいに言う関係じゃないだろう!だってみんなマキシマムザ亮君の事分かる?私は分からん!だってあの人、変やもん!




クラスメイトってのはさあ、そんなんじゃないやん?ヒロカワ君みたいな人の事やん?あ、そうか。ホルモンの話をするには、まずはヒロカワ君の話をしなければならないのか




私が中学一年生の時、いろんな小学校から集まった中学でヒロカワ君と私は出会った。彼とはすぐに会話をするようになった。ものっすごいエロかったからだ。そして高校生の兄がいたヒロカワ君は、ものっすごいAVとかいろいろ持っていて、それはもうものっすごい借りたし、ものっすごいオナニーの話とかした。別に学校以外で遊んだ事はなかったし、お互いの恋話とかそんな話をしたこともなかったけど、テレビで深夜、エロい番組をしていて私が「これヒロカワ君見てるやろなー」って思ったら絶対見ていたし、ヒロカワ君が「これ絶対好きやろから貸すわ」と言って貸してくれるAVはそれはもうドンピシャやった。今じゃもう連絡先も何してるんかも知らんけど、もしなにかのタイミングでヒロカワ君とまた会った時、私たちは変わらずエロ話をするだろう。




友達や家族とはまた違う存在、クラスメイト。仲良いようでそうでもないような、でもクラスメイトにならないと友達にはなれないような、そんな特別な存在。それがクラスメイトじゃないのだろうか?マキシマムザ亮君が求めてるのはそれだろう!




何かに興味を持つ、何かを好きになるってのは、それを考えることから始まると思う。私はさっきマキシマムザ亮君の事を分からないと言ったが、ただの「分からない」と、考えた結果の「分からない」では、まったく意味が違ってくる。

あとアレ。未だに「マキホル」とか「亮くん」とか「亮くん痩せた?」とか、もはや好きかも分からない、好きとか言ってるくせに最低限のことを調べようとも考えようともしない人達のことはもう知らん。ほっとけ。ああいう人達はウィキペディアで「パイパン」を調べていたらいつのまにか「宇宙」の項目を読んでた経験とかないんやろなあ。




上にも書いたが、ただの「分からない」と、考えた結果の「分からない」では意味が違う。ヒロカワ君と出会ったばかりの頃、私は貧乳派だった。ヒロカワ君は巨乳派だった。私は考えもなくヒロカワ君に「巨乳の何がいいか分からない」と言った。そうするとヒロカワ君は巨乳に対する熱い思いを語ってくれた。巨乳のAVを貸してくれた。私は真摯に聞いた。そして、真摯に観た。私は、巨乳派へとジョブチェンジした。でもきっとヒロカワ君は、話して、貸した結果、私が貧乳派から変わらなくても関係は変わらなかったと思う。なんの考えもなく「分からない」と言った私に、「こうだろう!」と必死に話してくれたヒロカワ君はすごいと思う。

マキシマムザ亮君もきっと一緒だろう。「分からない」ことにイラつくのではなく、「ロックソング目で聴け」と歌い、歌詞カードに丁寧に曲解説まで書いたのに、読みもせず、考えもせずに「分からない」というやつにイラついているのだ。きっとしっかり考えた結果の答えが「分からない」であれば、「これはこうだろう!」と亮君は電気アンマをしながら説明してくれるんじゃないだろうか。





でもなかなか腹ペコ歴が長くなってしまうと言いにくくなってしまう。それを石井恵梨子さんはライナーノーツでビシッと言ってくれた。これはヤラレタ。





また、深く考え過ぎたり、自分がこうあって欲しいという、もはや考えではなく「願望」になってしまっているのも良くない。




かつて糸井重里さんは「今日のダーリン」で「なんでも『過ぎる』のは良くない」と仰られていた。そう。『過ぎる』のは良くないのだ。私とヒロカワ君が互いの好みを分かっていたのも、クラスメイトという適度な距離感で、互いの事を適度に考えていたからではないだろうか。決して深くではなく、しかし適度な回数で。またヒロカワ君出てきた。ちょっともう出過ぎやから。どっか行って。




そう。考え過ぎず、かと言って考えなさ過ぎず。ちょっとの考えを何回かに分けて、ここ数日はずっと糸井さんが書いたコピーの事を考えていた。

売る前に買え売る前に買え売る前に買え

考えるな感じろあれ?これじゃね?





かつてブルース・リーが映画「燃えよドラゴン」にて言ったこの名ゼリフ。これと似ているんではないだろうか。

私たちはグルメ腹ペコになってしまい、すっかり亮君が与えてくれるごはんのおかずばっかり食べようとしていたのではないか。

たしかに、亮君は本当にたくさんのおかずを与えてくれる。それは歌詞の中であったり、曲解説であったり、パッケージのちょっとした細工であったり様々だ。でもそれは、あくまでおかずだ。ごはんを美味しく食べるためのものだ。そう。ごはんがメインなのだ。ごはんを食う前からおかずの話ばっかしてんじゃねえ!まずは目の前のごはんをかきこめ!たらふく食らえ!まずはそこからだ!考えるな、感じろ!とにかく聴きまくれ!読みまくれ!売る前に買え!そうだ、もっとだ!そのことに気づかせるために、わざわざ亮君は糸井さんにコピーをお願いしたのではないだろうか。これはヤラレタ。




一体なぜ、マキシマムザ亮君はこんなにもたくさんの「分からない」や「ごはん」をくれるのか。それは漫画の巻末にて田中泰延さんがとてもシンプルに分かりやすく語ってくれている。「好きだからそうしている」だけなのだ。自分がただ好きで面白いことをやって、それを同じように面白がって乗っかってきてくれるヤツがいると信じてくれているのだ。これはヤラレタ。





じゃあ俺たち腹ペコがこれからやることはなんなんだ?グルメぶることか?信者になることか?すぐ「分かんない」とか言っちゃうことか?違うだろう!全力で乗っかることだろう!全力で考えることだろう!そして全部分かるのはきっと無理だ!だってあの人変やもん!笑





この辺で、私はある思いがよぎった。きっとこの本は、新しいマキシマム ホルモンの「入門編」みたいな作品なんじゃないかと。

「これからの麺カタコッテリの話をしよう」というタイトルもだし、漫画「アウトサイダー広告代理人」はまさにマキシマムザ亮君の今までとこれからを書いた自己紹介のような作品だし。CDでは腹ペコに対する呆れや怒りだったり、そんな中にある赦しや喜びであったり。過去の作品を昇華させ、俺たちは次のステージに行くという決意であったり、もうマジで俺たちは好きなことやってっから、お前らはどーすんだよ?って言う問いかけであったり。本当にマキシマム ホルモンの「過去」と「未来」を詰め込んだような作品なんじゃないかと思う。まあこれも履き違えた深読みで、亮君からしたらマジでうぜえくらい「浅い」んかもしれんけど。




でもいいや。そしたらまた考えるさ。そしてその前に全力で楽しむからな!だからこのブログ、マキシマムザ亮君読んでくれへんかな

読んでくれたら幸せやな。そんで「お前、ちょっとは分かってんじゃねえか!」って言ってペッティングしてくれたら最高やな。でも「全然違う!お前は全然分かってない!」って言って電気アンマしてくれたらそれはそれで最高やな。



とにかく、私ももう好きに考えるし、好きに乗るし、全力で楽しむからな!お前らはどうすんの?まだしょーもない深読み続けんの?まだ分かった気になって信者続けんの?まだ最低限調べたらすぐ出てくるような、クソリプ送り続けんの?みんなどうする?






さあ、「これからの腹ペコの話をしよう」

フレディと未来の話

ボヘミアンラプソディ』を観た。いや、これはあかん。とんでもないモノを観てしまった。余韻で本当にしばらく動かれへんかった。そして思った。フレディは俺で、フレディはみんなやと。





先にハッキリ言っておきますと、私はクイーンってバンドはいわゆる、ドンドンパッの曲、自転車の曲、ママ~って言ってる曲、なんか日本語の曲とかそんな感じでしか知らず、フレディ・マーキュリーはめっちゃ歌がうまい変なカッコと、変な動きのゲイの人って事しか知らない、人並み程度の知識で、完全なるミーハー心でみました。なのでフレディ・マーキュリーが実際にはどうだったかとかなんて知らないので、あくまでも『ボヘミアンラプソディ』という映画の登場人物のフレディ・マーキュリーの話をします。

あとなるべくネタバレしないようにしてます!!してたらごめんなさい!!






先にちょっと、自分の話を。笑

私は、昔はわりと不幸めな人生やったという自負がある。その辺は前に書いた『昔の話』という記事があるので読んでいただければ嬉しい。んでまあ、その辺は割と受け入れてたんやけど、他にもうひとつ、受け入れられないというか、薄々知ってはいたけど認められへんコンプレックスがあった。私は本当に『ブサイク』やった。太ってたし、眉毛も濃かったし、すぐに頬っぺたが赤くなるし、くせ毛やったし言い出すとキリがないくらい、嫌な所ばっかりやった。でも、それを口に出してはなかったし、誰からも表面上では言われてなかったので、周りから見たら気にしてるようには見えてなかったと思う。それでなんとかしていた。中2くらいまでは。




2くらいになると、やっぱり服装や髪型に気を使う人が増えてきたり、『キモい』という言葉が浸透してきていて、元々イジられキャラやった私は、ちょいちょいその辺をイジられるようになってきた。ここで自分も気を使うようになれば良かったんやけど、イジられキャラの自分がそんなとこを気にしたらあかんという意味の分からん義務感と、恐怖感と、純粋に何をどうしたらいいか分からんという気持ちで、内心キズつくことがあってもヘラヘラして受け流していた。





でも、自分が『ブサイク』だという事を否が応でも認めざるを得ない瞬間が中3の時にあった。友達から、下の学年の女子が私の事を「人間の顔じゃない」って陰で言ってるって聞いたのを知った。これはね、ショックやったね。友達もそんなんわざわざ言ってくんなよ!しかも笑いながら!!笑

その辺から私はまあ自分が、『ブサイク』ってことを受け入れたつもりで、自分からネタにしたり、イジられてもうまく返せるようにしたり、なるべく髪型や眉毛、服装に気を使って、人に不快感を与えんようにしたり



でもまあ、コンプレックスってものはなかなか消えんよね。未だに自分の顔面とかすっごい嫌になるもん。なんでこんな顔なんやろとかめっちゃ思うもん。




なんでこんな話をしたかというと、フレディも一緒だったんじゃないかなと。生い立ちや容姿、自分の好きなモノ、人、性的な嗜好認められないもの、認めたくないもの、認めてしまったらどうなるんだろうという恐怖。その中で常に闘い、踠いて、苦しんでたんだろうな。そしてそれはどこまで売れても決して拭えるものでも無くなるものでもなくて、逆に売れれば売れるほどそれは本当の自分じゃないような、でも本当の自分を出せば全てがなくなるような中にいたのかもしれない。

そりゃ例え偽りや甘い汁目的だったとしても、少しでも甘えられる人がいたら縋ってしまう気がする。




だけどフレディは私みたいに、どうしようもないことをいつまでもウジウジ悩んだり、被害者ぶったりしていなかった。たとえコンプレックスを抱えようと、仲間に裏切られようと、不治の病に侵されようと、彼がいつも最終的に選ぶのは未来だった。未来を考え、自分の可能性を信じて、その為に動いていた。自分のネガティブな部分ばっかり考えていなかった。それはきっと難しい事なんかじゃないんやと思う。素敵なコートを着た人に「素敵だ」って言うだけ。好きなバンドに「好きだ」って言うだけ。仲間に入りたいときは「仲間に入れて」って言うだけ。ケンカしたら謝るだけ。もう一回したいって言うだけ。期待されたら、それに応えるように頑張るだけ。本当にそれだけなんやと思う。




そんなフレディ・マーキュリーという人間を観つづけた中での最後のシーン『ライブエイド』そこは映画館ではなかった。私はライブエイドにいた。会場で客として、パブでテレビを観る客として、家で受話器を持ちながら、舞台袖で友人や恋人として、バンドメンバーとして、そしてフレディとして。私は確かにそこにいて、生きていて、歌っていた。気がつくと鳥肌だらけで、汗をかいて、アホみたいに泣いていた。そしてみんなも絶対フレディになっていた。なんつー映画なんやこれは。






私はいつまでたってもきっと自分を『ブサイク』やと思い続けるやろう。そんな簡単に消せるコンプレックスじゃないし。でもこれからはフレディみたいに未来を考えていきたいと思う。それはさっきも言ったように難しい事じゃないよきっと。好きな人に「好き」って言うだけ。大切な人を大切にするだけ。過ちを悔やんで、傷つけた人には謝るだけ。





それでもし嫌われたら?許されんかったら?それはばっさり言っちゃうと、そんな奴らはあなたの人生にはなーんの関係もないよ。受け入れてくれる人を大切にして、受け入れたい人を大切にするだけ。




それでもそれでも傷ついたり、不安になったり、自己嫌悪に押し潰されそうになったら?そんときゃロックを聴こう。きっと曲を聴いてる数分間だけ、アルバムを聴いてる数十分だけ、君を無敵にしてくれるから。そしてそん中に1枚、クイーンを入れよう。クイーンが、フレディが、どうしようもなく悶々とウジウジしてる私たちを奮い立たせてくれるから。どうしようもなく悲しくて、辛くて、どうにかなっちゃいそうな私たちを「勝者」だと言ってくれるから。




あ、どうしよ。もっかい観たい。笑